聖戦記レジェンドオブサト

エピソード1…漂流の戦士 里、参上

日差しがまぶしい しかし木々には、霜がおりている。
そんな道を一人の中年男性がGパンにTシャツ姿で歩いている。
(いゃぁ~今日は、天気がいいなぁー)
などと一人ごちているのは、里という男性だった。
この軽装で2百キロも歩いて来たというと驚くだろうか。
 その合間に建物が見えてきた。
かなり大きなその建物は、中世を思わせる城の様な造りに見える。
里はそれを見上げると、ふう、と息をついて言った。
(やっと着いた。死ぬところだった)
グーと里の腹が鳴った。近くで見ると本当に大きな城だった 
 里がノックをすると使用人らしき人物が現れた。
 (里様ですね?)
と、その使用人。
(ああ、話しは、後にしてなんか食わして)
(かしこまりました。どうぞ)
 豪勢な食事に舌鼓を打つ。満腹になったところで玉座の前に呼び寄せられた。王を前に少しも怖じけない里。
 (俺に用事って何?)
 (実は、この国の、行商人が行き交う道にドラゴンが住み着いていて通れない。そこでお前には、そのドラゴンを退治して欲しいのじゃ)。
(わかったよ!王様)
満腹で機嫌の良い里は、弾む様に言った。
 (褒美は、何がいい?)
 (一戸建ての家)
 (なんとここに住むのか?)
 (ああ、もう若くねいしさ、ここらで落ち着こうと思っている)
 (わかった。とにかく頼むぞ)
 (ハイよ)


つづく